人体実験・その一 

 今回、最初の購入先として選んだのはイギリスの"InHome Health Service"。いろいろ調べて見て、ここって他のところに比べてやや高めなんだけど、「頭の良くなる薬・スマート・ドラッグ」にも紹介されている大手だったので、とりあえずここに決定。注文したものは「ピラセタム(800mg×60錠:$18.00)」、「ビンポセチン(5mg×50錠):$28.00)」それに「メラトニン(3mg×120錠:$18:00)」、以上、送料込で計$87.75のお買い物。大体1万円くらいだから、決して安くない買い物だよなぁ。でもこの値段で本当に頭が良くなるものなら安いものなんだけど...

 で、注文後、約10日でブツが到着。しかも税関でしっかりと開封チェックされている跡が残っていて、ほとんど密輸気分(笑)。いやぁ〜、なんかこれだけで、とんでもないものを入手した感じで、効くような気がしてしまうのは小心者の証拠かなぁ。でも中味を開けてみてズッこける。"Miracle Pharmacy"の掲示板に書き込みがあった通りに、ビンポセチンがおもいっきり古い!製造年月日が93/7/25だもんなぁ。しかもパッケージに怪しげなハングル文字が踊る韓国製。別に韓国製だから怪しいっていう訳じゃぁないんだけど、説明書には"Each tablet conatins 5mg vinpocetine"って書いてあるのに、 パッケージにはデカデカと"Vinpocetine 50mg"って書いてあって、もう訳わかんない(笑)。でも説明書には使用期限が「3年以内」とも明記してある部分だけは、本当っぽいよなぁ。あとピラセタムは由緒正しい「UCB Pharma」社製のものだったんだけど、子供の頃、駄菓子屋で食べていたら絶対に親に怒られそうな毒々しいオレンジ色の錠剤。見ればスペイン製であることが判明。やっぱガウディの国の人は色彩感覚が違うよなぁと感心することしきり。だってこんな色の薬、嘘臭くって、効きそうな気がしないよ、ほんと。

 まぁ、なんだかんだ言ってもせっかく高い金を払って買ったもんなんで、早速、試してみることに。まずは「頭の良くなる薬・スマート・ドラッグ」の説明にあった通りに、ピラセタムは相乗効果があるので、ビンポセチンとの組み合わせでドープ。量はピラセタム400mg+ビンポセチン2.5mg。午後一に会社でこっそり飲んでみたんだけど、30分くらいしてから、なんか後頭部がちょっとシビレる感じ。うんうん、効いてきたぞぉ。本格的に効くのはこれからかなぁとワクワクしながら待つこと1時間。しかし頭が冴えるどころか、こめかみのところがズキズキするだけで、頭が良くなる兆候はゼロ。その上、なんか口の中は渇くし、頭は余計に濁ってくるようだし、いいこと無し。オイオイって感じなんだけど、どーもこの頭痛の元はビンポセチンらしいことが判明したので、夜にはピラセタムのみを2400mgを服用。「ハイアタック効果」を期待したものの、今度は頭痛がない代わりに、なんの変化も現われず... なんだかなぁ。やっぱり組み合わせないと駄目なのかなぁ... それとも長期間飲み続けないと効果が現われないものなのか...

 それから1ヵ月間、真面目に飲み続けましたよ、私は。しかし会社での仕事をバリバリこなせるようになることもないし、ましてや精力絶倫になることはまったくなし(笑)。唯一、効果が実感できたのが、テクノ系のクラブに行ったときのこと。私はテクノ→エクスタシーという貧困な連想から、なんかキメようかと思ったんだけど、当然、エクスタシーなんかないんで、とりあえず手元にあるピラセタムとビンポセチンを飲んでみた訳ですよ。で、結果は...逆の意味で効きましたねぇ。普通、コンサートとかに行くと、大音響の中で朦朧とするっていうか、音の波の中に体が委ねるっていうか、そういう感じだと思うんだけど、頭が冴えちゃってて、音の一つ一つがハッキりと聞こえて、全然ノレない!なんかいつまでたっても冷静なままなんだよね。こりゃマズイってことで、カウンターっへ走ってビールを買い、一気飲み。普段はビール1本で真っ赤になるのに、これまた全然、酔わない!なんだかなぁ。こんなときにこんな効き方をしなくてもいいじゃんって思いましたね、この時は。しかし効いているのを実感できたのは、後にも先にもこれ一回のみ。しかも頭が良くなった、というのとは程遠い感覚だけどね... まぁ、普通の人ならここらでアホらしくなってやめるところだけど、スマドラを本当に必要としている馬鹿者には、さらなる薬を探し求める旅が始まる訳ですよ... Hehehe...

後記)よくよく本を読んでみると、ビンポセチンは『毒性や他の薬品との相互作用はなく、一般的には安全である』って書いてあるけど、これってピラセタムとの相乗効果はないってことかな?それとこれらの薬はアルコールとの併用は避けろって書いてありますね、まぁ、当然だけど...


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